常勤看護師の福利厚生に就いては、病院ごとに差があるため、よく調べて比較検討してみるといいでしょう。自宅から近い病院と、離れている病院など、いくつか候補を挙げて比べてみることが大切です。昇給の幅や、昇進年数なども調べられることが出来れば勤務を希望する前に知っておきたいことですね。給与以外の手当等の算出方法や、基本的な考え方、休暇の取りやすさなど、事前に知っておきたい項目をメモしておくなどしましょう。まだ学生で、将来総合病院などに勤務を希望している場合は、奨学金制度も含めて調べておくと、後で後悔せずに済みます。

今は、病院ごとにホームページを運営している場合が多く、勤務条件や福利厚生について、誰でも詳しく調べることが出来るようになっています。わからないことがあれば、問い合わせを出来るように窓口を設けているため、求人が出た場合の対応もスムーズになっています。例として挙げた東京都病院では、病院ごとに採用している勤務体制や時間、シフト、休日、休暇の取得に関しても詳しく公表されており、他の病院と比較しやすい例として覚えておくと便利なのではないでしょうか。公立の病院と個人の差も知っておきたいところなので、偏りなくネットなどを活用して調べてみるのがいいでしょう。

他に例を挙げれば、男性看護師会を立ち上げ、定着を促している活動をしている病院などもあり、看護師が働きやすい環境作りに動いているところが増えて来ています。特に、結婚、出産で1度看護師を退職、または求職した方への復職を促し、スムーズに現場復帰が出来るような研修を取り入れている病院もあります。院内保育が出来るよう、整備を進めている病院も少なくありません。看護師の確保に前向きで、環境整備が進んでいる病院に注目してみると、看護師の福利厚生の良し悪しがはっきりと見えて来るのではないでしょうか。

どのような条件があると、手厚いかと感じるものは個人差があります。最初に就職した病院に例えば院内保育がないとします。ですが、結婚して出産に至る前に勤めていた病院にはきちんと産休制度も整い、院内保育が整備されていれば問題ありません。ひとつの病院に長く勤め、キャリアに必要な経験を積むことも重要ではありますが、人生の転換期にそれに応じた待遇を受けられる病院への転院を考えても何ら不思議はありません。そのタイミングを逃すことなく実行することが出来れば、家庭を持ち、育児をしながらでも看護師を続けることは可能です。男性看護師でも同じことが言えます。もし、看護師同士での結婚があった場合、どちらにも夜勤があれば24時間の院内保育があれば万全だと思いませんか。